セキュリティ強化の一環、というほどのものでもありませんが、ステアリング脱着システムに興味があった、高井優希です。
車両にセキュリティシステムをつけていても、それを突破されてしまうこともある、という話を聞くと、やっぱり最後は物理的なものが強いんじゃないかと思ってしまう訳で。
そこで今回は、ワークスベルのステアリング脱着システム「ラフィックスII」を取り入れてみることにしました。
ステアリングを簡単に脱着できるようにするパーツですが、普段はステアリングを外しておくことで、セキュリティの強化にもなる。そして、青さも追加されるので、二度おいしい!
今回用意したもの
これが無ければお話が始まりません。ステアリング脱着システム、ワークスベルのラフィックスII。シルバー・ブラック・レッド・ブルー・オレンジの5色からカラーを選べますが、私はもちろんブルーを選びました。青好きですから!(笑)
こちらは、大人気なのか在庫をあまり作らないのかは分かりませんが、納期が非常に長いです。自分は2021年7月3日に発注したのですが、届いたのは同年10月23日でした。なんと4ヶ月近く。長かった~。
そしてもうひとつ、ラフィックスIIを車両に取り付けるための、ラフィックス専用ショートステアリングボス。
180SXの場合、前期型・中期型・後期型でステアリングボスの型番が違っていて、さらにハイキャスの有無でも変わってくるようです。詳しくはワークスベルのサイトで要確認。
上記適合情報によると、後期型180SXの場合はステアリング内のスパイラルケーブル(ABSユニットとホーンを接続する配線)が3時方向から出ているか、6時方向から出ているかでボスの品番が変わるようです。が、その後統合されたのか、ワークスベルのショートボスの品番629Sは、どちらにも対応できるようです。
こちらは即納、注文した翌日には到着していました。
ちなみに、汎用ステアリングボスにラフィックスIIをつけることも可能なようですが、ラフィックスII本体にかなり厚みがある(約60mmほど)ため、ステアリングがとてもとても手前に出てきてしまいます。
おそらく、専用ショートボスへの交換は必須じゃないかな。
パーツ類の確認
さて、モノが揃ったので、さっそく開封の儀です。まずはラフィックスIIと、ラフィックス専用ショートボスのパッケージから。
どちらもシールで封緘されているので、間違いなく未開封だということがわかりますね!そして「Made in Japan」という安心感。
ラフィックスIIのパッケージを開けてみました。ラフィックスII本体、本体とボスを固定するためのボタンCAPボルト6本、ホーンのアース接続用金属プレート2枚、そして説明書や証明書などの書類関係が入っています。
続いて、ラフィックス専用ショートボスのパッケージを開けてみました。ショートボス、エアバッグキャンセラー用の配線4種類、ステアリング固定用に皿CAPボルト6本、六角ボルト6本と六角レンチ、ショートボス固定用19mmナット+スプリングワッシャ、そして説明書や証明書などの書類関係が入っています。
せっかくなので、エアバッグキャンセラー、ボルト、ナットすべて新品に交換してしまいます。
どちらにも製品の証明書がついていますので、必要なときにすぐ提示できるよう、車検証と一緒に保管しておくといいかも。
ステアリング交換作業
作業に際し必要な工具類ですが、ステアリングボスを付け外しするための19mmのソケット、30Nmで締められるトルクレンチ、あとは少しばかりのやる気!
それでは交換作業を始めます。
既存ステアリングボスの取り外し
まずは車両に取り付けてあるステアリングを外しますが、このとき、タイヤがまっすぐになる位置にしておくと、後の作業が楽になります。
ホーンボタンを外し、中央の19mmナットをギリギリ外れない(残り2~3回転)くらいまで緩め、ステアリングを引っ張ったり叩いたりしながら、シャフトから簡単に引き抜ける状態にしておきます。
その状態のまま、製品に付属の六角レンチを使ってステアリングを固定している6本のボルトを外し、ステアリングを外します。
続いて、現在ついているステアリングボスを外します。
後期型180SXの場合、ステアリングボスの奥にもうひとつ、黄色いステッカーが貼られたABSのユニットがついていますが、これは残しておきます。後期型はこれがあるため、中期型までの車両で必要だったウィンカーのリターンピンが不要になっています。
ショートボスの取り付け
ラフィックス専用ショートステアリングボスを取り付けます。ステアリングシャフトについているマークと、ボスのマークを合わせて取り付け、ボスに添付の19mmナット+スプリングワッシャで固定します。
このステアリングボスは、事故などで強い衝撃が加わると破壊されるようになっているため、トルクレンチなどを使って30Nm(約3kgm)の締め付けトルクを厳守しましょう。強く締め過ぎるとボスが割れる原因になります。
ラフィックスIIの取り付け
ラフィックスIIを取り付けるために、まずは本体をボス側(以下、凸型)とステアリング側(以下、凹型)に分けます。説明書にも書かれていますので、分け方は割愛します。
この後は、凸型・凹型どちらから作業してもいいですが、作業のしやすさから、凸型の方を先に。
ステアリングボスから出ているABSとホーンの配線(白いカプラーになっている)に、ボスに付属の白いカプラーがついたエアバッグキャンセラーを取り付け、凸型のホーンプラス側配線(赤)とエアバッグキャンセラーの配線(黒)を、凸型のホーンマイナス側配線(黒)と金属プレートを接続します。
この状態で凸型をボスに取り付けます。ボスの中が狭いので、うまく配線を内周に這わせながら仕舞い込みましょう。また、金属プレートは穴の位置が外側と内側の2種類ありますので、最初に仮合わせをしておくといいかも。
続いて、凹側をステアリングに取り付けます。
凹側から出ているホーン配線のうち、マイナス側(黒)を金属プレートに接続し、凹側とステアリングの間に挟み込んで、添付されている皿CAPボルト6本で固定します。凹側の上下を間違えないように!
ボルトで固定したら、ホーンプラス側配線(赤)とホーンボタンを接続し、ホーンボタンをステアリングに固定します。
あ、そうそう、凹側にはあらかじめmomo用のホーンアダプタが取り付けられていますので、ナルディなど他のメーカー製ステアリングを使用する際、このアダプタが不要な場合は外しておきましょう。
あとは、ステアリングを車両に取り付けて、作業完了です。
きちんと装着できていれば、安全ボタンが飛び出ているはずですので、必ず確認しましょう。そして、ガタがないかも確認しておきましょう。
さいごに
ということで、ステアリング脱着システム「ラフィックスII」を取り付けてみました。
専用のショートボスに交換しましたが、それでもラフィックスIIに交換する前よりも、ステアリングが10mmほど手前になりました。ステアリングをしっかり握った状態では、ギリギリでウィンカーレバーに指先が届かないくらいの距離感。
ただ個人的には、ステアリングが手前に来たことで、運転しやすくなったような気がします。ステアリングが回しやすくなったような。
そして、ステアリングが簡単に外せるようになったことで、セキュリティという意味でも大きな意味がありますし、何よりも車内に青さが増えたことが大きいかな!(笑)
別売りで、ステアリングを外した凸側に取り付けるキーロック付きのカバーもあるので、これを併用すればさらにセキュリティ効果アップ!ですね。
車種によっては、ステアリング上で操作するスイッチ類やオートクルーズスイッチなどを移設できるキットもあるようなので、それらスイッチ類があることでステアリング交換を躊躇っていた方にも、オススメできるかもしれません!
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