クルマのトラブルって、本当に多種多様だな、と再認識させられた、高井優希です。
ある日、自宅に帰ると、180SXの後ろが赤く光り続けていることに気付きました。
気になって後ろ側を確認してみると…なんと、ブレーキランプが点灯しているではありませんか!ハイマウントストップランプも点灯しているので、ライトがつけっぱなしなのではなく、誰かがブレーキを踏んでいる状態。
慌てて運転席を確認してみるも、誰かが座っているわけでもなく、もちろんブレーキペダルを何かが押している状態でもない。
まさか、目に見えない何者かが運転席に座ってブレーキを踏んでいる?!なんてオカルト的な考えもよぎりましたが、ま、まさかね(笑)
その後、ブレーキを何度か踏んでみても、ライトスイッチをON/OFFしてみても直らない(そもそもライトスイッチは全く関係なさそうですが)ので、その日はとりあえずバッテリーのマイナス端子を外しておきました。
ブレーキランプ常時点灯の原因を探る
休日を待って、さっそく原因を探ってみました。
ブレーキランプが点灯しっぱなしになった日は、ちょうど帰宅前に激しい夕立があったので、雨水浸入が原因の可能性を疑ってみる。
しかし、休日までは連日35℃前後の猛暑が続く中、青空駐車をしていたので、雨水が原因だとしても既に乾燥していて直っているかも。そんな期待をしつつバッテリーをつないでみると…ブレーキランプは点灯してしまったので、どうやら雨水が原因ではないようだ。
となると、ブレーキペダルの根元付近にあるブレーキスイッチ(ペダルを踏むと離れ、ペダルを離すと押されるスイッチ)あたりがあやしい。
そう思って、ブレーキペダルの根元あたりをのぞきこもうと思ったところ、フロアマットに何やら砕けた樹脂パーツを発見。
その砕けたパーツ全てを組み合わせてみると、マッシュルームみたいな形に。そう、こいつがブレーキランプ点灯しっぱなしの原因でした。
このパーツはブレーキペダルの根元付近に取り付けられていて、ブレーキペダルが踏まれていない(離されている)ときにブレーキスイッチを押すためのパーツ。
そいつが砕けて、フロアマットに落ちていたのです。
調べてみると、この砕けてしまったパーツはブレーキペダルストッパーラバーという名称でした。ラバーという名前が付いていますが、ウチの180SXについていたものは、どこからどうみても硬い樹脂製。180SX販売当時は樹脂だったけど、途中から材質を変更した、ということかな?
写真が取りにくい場所でわかりにくいですが、ペダルの根元に近い部分に、このパーツが取り付けられていた穴があります。
駐車場に置いておいただけで、なぜ突然砕けたのかはわかりませんが、年式を考えれば劣化もしているだろうし、ここ最近の高い気温がトドメを刺したのかもしれません。
砕けたパーツを交換する
スイッチを押しておくだけのパーツなので、ボルト&ナットを使うなり、硬貨を2枚ほど重ねて貼り付けておくなり、いろいろ代用できそうなものはありますが、パーツ自体そんなに高いものではない(500円弱)ので、純正パーツで補修することにします。
ストッパーラバーの純正部品番号は、46512-H0101。S13系はCA/SR関係なく同じ品番を使用します。今回は、いつもお願いしているクルマ屋に頼んで日産純正部品から取り寄せていただきましたが、Amazonや楽天、モノタロウなどの通販でも販売されているようです。送料はかかりますが、通販でも買えるのはいいですね。ちなみに、2020年9月1日から、個人でも業者向けモノタロウが使えるようになった(業者向けに統合した)ようです!便利!
数日後。届いたパーツはこんな感じ。
砕けていたパーツは黒っぽかったのに、新品で取り寄せたらまさかの緑!クリアな緑!そして若干弾力があるような素材!樹脂とは違うっぽい。だからパーツ名称に「ラバー」ってついているのかな。
さて、さっそく交換作業に入ります…が、今回はもともとついていたものが砕け落ちていたので、新しく届いたストッパーラバーを取り付けるだけ。
潤滑剤代わりにシリコンスプレーをストッパーラバーにひと吹きしてから、ペダルを手で押し込んだ状態で取り付ける穴にあてがいます。そのままブレーキペダルを離せば、ブレーキスイッチに押されて簡単に押し込まれます。
こんな感じに付きました。
取り付けた後、バッテリーをつないでみたところ、ブレーキランプ点灯しっぱなしの状態ではなくなったので、ブレーキスイッチがきちんと押されている様子。
ブレーキを踏んだら、ブレーキランプが点灯するかも確認しておきましょう。運転中にブレーキを踏んでもランプがつかなかったら大問題です。
位置調整をする必要はまずないと思いますが、もしペダルを踏んでもブレーキランプが点灯しない場合は、ブレーキスイッチの位置を調整します。
上の写真の黄色い矢印(車両前方側)のナットを緩めればスイッチは後方へ、緑色の矢印(車両後方側)のナットを緩めれば、車両前方側へスイッチを動かすことができます。
ペダルを踏んだらランプが点灯し、ペダルを離したらランプが消灯する位置で固定しましょう。緩めたナットを基準にして、反対側のナットを締めて行けばOK。
位置の調整が終われば、作業は終了です。
さいごに
電気系統のトラブルは、原因を探すのが大変なことが多いです。
ただ、S13系ではブレーキランプが点灯しっぱなしになるトラブルは比較的多いようで、今回のようにストッパーラバーが砕けてしまう事例がそこそこあるんだとか。
原因は小さなパーツでしたが、車両としては非常に重要なパーツのひとつでした。年式的に、今後もこういった小さなパーツに気を配る必要がありそうですね。
もし、誰もブレーキペダルを踏んでいないのにブレーキランプが点灯してしまうトラブルに見舞われたら、まずブレーキベダルストッパーラバーが破損していないか確認してみるといいかもしれません。
目印は「運転席側の足元に、砕けた小さな樹脂パーツが落ちている」ですよ!
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