ギリギリまで使い続けてみようとしたら、意外と苦労する羽目になった、高井優希です。
父親が新車で購入してから丸7年、一度もバッテリーを交換しないまま、だましだましでここまで使ってきました。
その間、父親が入院~亡くなるまでの間1年半は放置状態だったので、一度バッテリーが完全に放電状態になっていたこともあり、おそらくコンディションとしては最悪な状態だったことでしょう。
父親が亡くなってからは自分がチョイ乗りで使っていますが、毎朝・毎夕のこどもの送り迎えと、田んぼ作業関係で使うだけ、という、いわゆるシビアコンディション。
2年ほど前あたりから、真冬の朝になるとたまにエンジンがかからなくなることがあり、朝からジャンプスターターを使うこともありました。
でも、冬さえ乗り切ってしまえば問題が無かったのです。
そして、アイドリングストップ車用のバッテリーは普通のバッテリーよりもややお高め、ということもあって、できるだけギリギリまで使おう!と。
しかし、いよいよ本格的な冬を迎える前から、状態が危うくなってきました。
エンジンがかからなくなるまで
チョイ乗りばかりしていると、バッテリーの充電が追いつかなくなり、だんだん電池残量が減っていき、そのうちエンジンがかからなくなります。「バッテリーが上がった」という状態ですね。
でも、アイドリングストップ車には、そうなる前にバッテリー残量が少ないよ!と警告してくれる機能があります。
LA600/610S型タント(以降、3代目タント)の場合、アイドリングストップができる状態になると、メーター部左上に緑色のランプで「eco IDLE」が点灯します。アイドリングストップを手動でOFFにすると、オレンジ色で「eco IDLE OFF」が点灯しますね。バッテリーの残量が一定以下まで減ると、このオレンジ色の「eco IDLE OFF」が常時点滅するのです。
元気なバッテリーであれば、この状態になってからでも、しばらく走り続けたり充電すれば問題ありません。
でも、我が家の7年使い続けているバッテリーだと…ここからしばらく走ったりして、アイドリングストップができる状態(緑色で「eco IDLE」が点灯する)まで充電しても、翌朝気温が5℃程度まで下がっただけでエンジンがかからなくなってしまったのです。
10月も下旬になると、朝方は5℃くらいまで冷え込むことも。そんな朝は、毎回ジャンプスターターを使わないといけないだなんて、苦労以外の何者でもありません。
いよいよ観念して、バッテリーを交換することにしました。
ここまでが前置きです。長いですね、スミマセン(笑)
3代目タントはM42かM55
さて、重い腰を上げてバッテリーを交換することにしましたが、どんなメーカーの、どんなモデルがいいでしょう。
2年ほど前に180SXのバッテリー交換をしましたが、そのときはPanasonicのブルーバッテリー「CAOS」をチョイスしました。
同じPanasonicの製品がいいかな。
さっそくPanasonicのサイトで調べてみると、3代目タントに合うバッテリーは、純正と同じ容量のM-42か、容量アップのM-55が適合するとのこと。どちらもブルーバッテリー「circla(サークラ)」シリーズにラインナップされています。
M-55にすると1.5倍ほど容量アップになるようなので、容量が大きい方のブルーバッテリー「サークラ N-M55/CR」に決めました!
楽天のショップで平日の15時ちょっと前に注文。
当日夕方に発送。
翌日午前中に到着。
休日を待って交換作業です。
実店舗に買いに行くより、通販の方が早く手に入る、というのは地方ならでは、ですね。
あ、ちなみに、N-M55/CK2というピンクの箱のバッテリーなら実店舗にも在庫がありましたが、こちらは2015年モデルの生産終了モデル。N-M55/CRが2019年発売の現行モデルですので、購入の際は要注意!
交換作業
それでは、交換作業を始めます。
交換に必要な道具は、10mmのメガネレンチもしくは10mmソケット+ラチェット。作業スペースが狭いので、ラチェットタイプのレンチの方がいいかも。あとは少しばかりのやる気!
まずはいつも通り、パッケージの写真から。
パッケージにも書かれていますが、中身がこぼれてしまう可能性があるので横倒しにしないよう注意です。
ちなみに、N-M42/CRだとフタの部分(写真の青い部分)が黒色になるとのこと。純正品と同じ見た目がいい方は、容量アップせずにM-42の方がいいかもしれませんね。
古いバッテリーの取り外し
タントのバッテリー位置ですが、正面から向かって右側、助手席側のヘッドライトの後ろあたりです。
10mmレンチを使って、まずはマイナス端子、次にプラス端子を外します。間違ってもプラス側から外さないように!
バッテリー端子を外したら、バッテリーを固定しているステーを外します。バッテリー側は10mmナット、車両側は10mmのボルトで固定されています。
10mmナットと10mmボルトを外せばステーが外れ、バッテリーを取り出すことができます。
バッテリーの端子をどこかに接触させてショートさせてしまうと、場合によっては発火・爆発なんてことも起こりかねないので、すぐ端子を絶縁しましょう。ビニールテープを巻くだけで十分ですし、新たに購入したバッテリーの端子にかぶせてあるフタを使ってもOK。
右が今まで使っていた純正のバッテリー。左が今回新しく購入したサークラのCRシリーズ。
新しいバッテリーの取り付け
新旧の記念撮影ができたら、新しいバッテリーを車両に置いていきます。古いバッテリーと同じように、同じ向き(向かって奥がプラス、手前がマイナス)でトレイに置いてから、ステーで固定します。
ステーで固定したら、プラス端子を接続し、最後にマイナス端子を接続します。バッテリー端子はしっかり押し込み、ズレや隙間がないように締め込んで固定します。
しっかり固定できたらエンジンスイッチON!エンジンがかかればOKです。
メモリー等の各種設定
バッテリーを交換した場合、車両側に保存されている各種メモリー機能が消えてしまうことがあります。それを防ぐための便利なパーツ(メモリーバックアップ電源等)もありますので、メモリー機能の再設定が面倒な方は、そういったものを利用してもいいかも。
今回はバックアップ電源を使用しないで交換したので、メモリー機能の再設定を行います。
時計の再設定
まずはセンターメーターパネル内の時計から。こちらは、パネル内にある2本のスイッチ(棒)を押すだけ。
左が「時」で、右が「分」。1回押せば1進みますし、しばらく押しっぱなしにしておけば勝手に1ずつ進んでくれます。合わせたい時・分まで押して、現在時刻に合わせましょう。
ちなみに「時」は12時間表記なので、12のあとは1に戻ります。
パワーウィンドウの再設定
バッテリーを外してしまうと、パワーウィンドウのオート機能が作動しなくなります。これはウィンドウ位置がメモリーから消えてしまうため、のようです。
オート機能の再設定方法は以下の手順で行います。
- パワーウィンドウスイッチをDOWN側に操作して、ウィンドウを完全に開いた状態にする
- パワーウィンドウスイッチをUP側に操作して、ウィンドウが完全に閉じた状態になってから、さらに2秒以上スイッチをUP側に引き上げ続ける。
- ウィンドウを半分くらい開けて、ティッシュの箱か何かを挟み込んで、挟み込み防止機能を作動させる。
もっと簡単に書くと、「窓を全開にする」→「窓を全閉し、2秒以上そのまま」→「再度窓を開けたら挟み込みをしてみる」という流れ。
パワースライドドアの再設定
あまり無いと思いますが、スライドドアを開けたままバッテリーを外すと、パワースライドドアの機能が作動しなくなることがあるようです。
こちらは、一度手動でスライドドアを閉じればOKとのこと。
さいごに
ということで、3代目タントのバッテリー交換作業でした。
作業としては難しくありませんが、万が一にでもショートさせてしまうと、最悪の場合、車が壊れてしまうこともありますので、作業は慎重に行いましょう。
そして、交換した後の古いバッテリーは放置せず、正規の手続きで廃棄処分しましょう。
店舗によるかもしれませんが、オートバックスは無料で回収してくれるようですし、ネット依頼できる回収業者や、リサイクル業者などに依頼するのも手です。行きつけの整備工場やショップがあれば、そこに依頼してもいいかもしれませんね。
あと、ひとつ気にしていただきたいことが。
上の方で、バッテリーの残量不足で『オレンジ色の「eco IDLE OFF」が常時点滅する』と書きましたが、だからといって「常時点滅=バッテリー残量不足」とは限らないので注意です。
常時点滅状態というのはエコアイドル機能の異常を示す警告であり、その理由のひとつとして「バッテリーの残量不足」があるだけで、もっと深刻な異常が発生している可能性もあります。
不安ならプロに確認してもらった方がいいかもしれませんね。
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