今までハブリングなんか不要だと思っていた、高井優希です。
ナットを順番に、丁寧に締め込んでいけば、自然とセンターが出るようになっているんだから、と。
しかし、ちょっとおしゃれなナットに交換してみたところ、うまくセンターが出ていないのか、走行中に異音が出ることがありました。
その時は、一度ナットを全て外して締め直したら異音が出なくなったので、良しとしましたが…もしかして、ハブリングでセンターを出しておけば、こんな手間も不要なんじゃないか、と。
そんなわけで、スタッドレスタイヤからサマータイヤに交換するタイミングで、ハブリングを装着してみることにしました。
ハブリングとは?
車両側のハブ径はサイズがまちまち
純正のホイールは、車両に取り付けたときに中央部分がピッタリと合うように作られています。
レヴォーグの場合、車両側の凸部分が56mmで、純正ホイール側の凹部分が56.1mmという精度で作られているため、高い精度で回転中心(センター)を出せるようになっているのです。
しかし、この車両側の凸部分はメーカーや車種によってサイズがまちまちで、例えば180SXは66mmですし、JZX90マークIIやJZX100チェイサーは60mmでした。
以前、JZX90マークIIで使用していたTRD Sports T3というホイールは、TRD製ということもありホイール側のハブ径がトヨタ向けの60.1mmだったため、ER34スカイライン(ハブ径66mm)には使えなかった、ということがありました。
純正品はその車種、もしくは自社製の車種で使えればいいので、基本的に車両側のハブ径に合うようピッタリサイズのホイールを作るのです。
社外品は様々なハブ径に対応する
しかし、社外品(サードパーティー)のホイールはそうはいきません。わざわざ、自動車メーカーや車種によって違いがあるハブ径ごとにホイールをラインナップするのは非効率ですし、カー用品店なども同じデザインでハブ径ごとに揃えるのは、事実上無理です。ただでさえ、インセット違いや幅(J数)違い、インチ違いだけでもかなりの種類になりますし。
そこで、社外品は様々な自動車メーカーのハブ径に対応すべく、ホイールのハブ径を大き目に作っています。比較的多いサイズは、73.1mmでしょうか。ほとんどの自動車メーカーの、ほとんどの車種で使用できるサイズになりますね。
ハブ径が違うことでできる隙間を埋める
しかし、車両側のハブ径が小さく、ホイール側のハブ径が大きいと、ハブ部分に隙間ができてしまい、ピッタリ合わせることができません。ホイールを固定する際、ナットを順番に締め込んでいくことでセンターが出るようになっていますが、うまく順番に締め込んでいかないと微妙なズレがでます。
そして、もうひとつ副作用として、ハブ部分で支えることができないため、ハブボルトだけでホイール(タイヤ)を支えることになり、ハブボルトにかかる負担も大きくなります。
そこで、車両側のハブとホイール側のハブ穴の隙間を埋めるために、ハブリングというものを使います。
例えば、レヴォーグにハブ径73.1mmのホイールを使用する場合、内側56.1mm、外側73mmというハブリングを装着することで、ハブとホイールの隙間をぴったり埋めることができるのです。結果、高い精度でセンターが出ますし、ホイール(タイヤ)をハブ部分でも支えることになるので、ハブボルトにかかる負担も軽減できます。
実際にハブリングを装着してみる
ハブリングの取り付けは非常に簡単です。まずホイール側に装着してみましょう。
下の写真は、レヴォーグでサマータイヤ用に使用している、RAYS の GramLights 57Gainerというホイールの裏側です。
このホイールのハブ径は73.1mmなので、73/56というハブリングを購入しました。ナットやスペーサーでも有名な、KYO-EI(協永産業)製。
こんな感じで、ピッタリと入りました。
さて、今度は車両側に装着してみましょう。一冬超えてきた足回りなので、非常に汚くて申し訳ないですが…(笑)
中心部分にハブリングを装着します。
こんな感じで、車両側もピッタリと入りました。
ホイール側にハブリングを装着するより、このように、車両側に装着してからホイールを取り付ける方が、作業的には楽かもしれません。
さいごに
ということで、ハブリングについて長々と語ってみました。
装着してみた感想としては、普段の街中を走っている限り、さほど大きな変化は感じられませんでした。ですが、段差を越えたときなどは、若干ハンドルを取られにくくなったかな、という印象。
一番効果を感じられたのは、60km/h程度で走っているときや、高速道路に乗ったとき。今までに比べ、安定感が増した感じがしました。振動も減ったかな?もしかしたら、プラシーボ効果的なものかもしれませんが(笑)
でも、効果を感じる感じないよりも、クルマにかかる負担が少しでも軽くなる、もしくは分散される、という意味では、付けて損はないパーツではないでしょうか。
あ、あとは、夏と冬でタイヤを変える地域に住んでいる方には絶対おすすめです。タイヤ交換でホイールを車両に固定するとき、ハブ部分がはまってくれるので、ナットを仮止めするまでホイールを支えるのがとても楽になりますよ!
注意点ですが、ホイール側のハブ径はホイールによってまちまちです。ご自分が使っているホイールのハブ径をきちんと確認してから、ハブリングを購入するようにしましょう。
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