[RPS13] 180SXの5穴化!リアハブをS15純正5穴ハブに交換してみた!

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180SXを5穴化するか、4穴のままでいくか、ずっと悩んでいた、高井優希です。

本当に悩み続けました。5穴ホイールをたくさんストックしているので、有効活用するためには180SXを5穴化した方が無駄にならない。

でも、ホシノインパルやロンシャンなど、当時モノの15インチも捨てがたい。むしろ履きたい。でも、某オークションとにらめっこしていても、なかなか「これだ!」といったものが出てこない。

15~16インチくらいの深リムホイールで、エアロも最低限にして旧車らしいスタイルに持って行くか、今のままの派手なエアロに18インチのホイールで今どきっぽいスタイルに持って行くか。

悩みに悩んだ挙句、5穴化することに決めました。今回はリア5穴化作業です。

調べて分かった範囲で、関連する日産純正部品の品番を紹介しています。年式による品番違いなども確認していますが、間違っている可能性もありますので、購入の際はご自分でも別途確認するなど自己責任でお願いします。

2023年6月7日追記
車検場にもよると思いますが、いつもお願いしている車検場では、5穴化しただけでは車検NGになりました。強度検討書を添えて公認(構造変更届)を取る必要があるとのことです。詳しくは後述します。

用意するもの

フロントとは違い、リアを5穴化する場合は、純正パーツを流用しても社外品の5穴ハブを使用しても、基本的に用意するものは同じです。

純正パーツを流用する場合

純正パーツを流用する場合は、以下のパーツを用意しましょう。

◆S14K's、もしくはS15用5穴ハブ
◆S14K's、もしくはS15用5穴ブレーキローター

S14用で用意する場合、ハブもブレーキローターもK's(ターボ)用のみ5穴なので、K's用を。S15用で用意する場合、リアはハブもブレーキローターもスペックS(NA)とスペックR(ターボ)で共通なので、S15用で用意すれば間違いありません。

一応、R33やR34、C33/34/35のリア用5穴ハブも使えるらしい、という情報もありましたが、真偽のほどが確認できなかったので、自分はS14K'sかS15の純正品を探しました。

社外パーツを使用する場合

社外パーツを使用する場合は、以下のパーツを用意しましょう。

◆S13系用5穴ハブ(GT-1やZ.S.S.、D-MAXなど)
◆S14K's、もしくはS15用5穴ブレーキローター

揃えるものが純正品か社外品か、という違いだけですが、新品パーツで揃えられるのはイイかもしれません。

ハブ・ローター以外に用意するもの

再利用はあまり推奨できないコッターピン(割りピン)は、日産純正部品で新品を購入しておきましょう。購入金額によっては送料がかかりますが、Amazonや業者版モノタロウなどネット通販で購入することもできます。

ハブを固定するシャフトにはグリスを塗っておいた方がいいので、高速ベアリング用のグリスも用意しておきましょう。エーゼットの万能グリースがおすすめ。200gで十分すぎる量です。

ハブ交換に必要な工具類として、ジャッキとウマ2個、ブレーキキャリパーを外すために14mmのソケットorレンチ、キャリパーのブラケットを外すために17mmのソケットorレンチ、センターのナットを外すために36mmのソケットとスピンナーハンドル。センターのナットを締め込むために36mmのソケットに対応したトルクレンチ。300Nm以上のトルクに対応したものが必要です。あとは、ハブプーラーがあると作業がだいぶ楽になります。

また、センターのナットは非常にかたいので、ロングタイプのスピンナーハンドルがあるといいかも。もしくは、スピンナーハンドルを延長するための鉄パイプはぜひとも欲しいところ。

工具以外では、CRC(KURE5-56)、ブレーキクリーナー。ワイヤーブラシがあると、ついでに錆び落としもできますね。そしてタイヤ付き5穴ホイール2本と、ホイール用ナットが計10個。

あとは、ナット類が緩まなくてもへこたれないだけの気合と根性!(笑)

今回はリアの5穴化

フロントは既に5穴化しているので、今回はリアの5穴化作業です。フロントの5穴化作業は以下の記事で紹介しています。

[RPS13] 180SXの5穴化!フロントハブをGT-1ハブキットに交換してみた!
180SXを5穴化するか、4穴のままでいくか、ずっと悩んでいた、高井優希です。 本当に悩み続けました。5穴ホイールをたくさんストックしているので、有効活用するためには180SXを5穴化した方が無駄にならない。 でも、ホシノインパルやロンシャ...

リアの5穴化ということで、ハブはS15純正を。ブレーキローターは、フロント用と一緒に購入した、DIXCELのS15用PD-typeを使います。

ついでに、プロフェッサーオートサービス製の強化リアナックルが手に入ったので、ナックルの交換。そして、ロアアームの凹み&ブッシュのブーツ破れを見つけたので、ASSY交換ということでNISMOリアAアームを用意。ついでにロアアームも交換してしまいます。

ちなみに、ロアアームを調整式などに交換する場合は車検証の記載変更(場合によっては構造変更)が必要になりますが、NISMOリアAアームは非調整式の純正形状なので、記載変更等の必要はないようです。

リア5穴化作業

それでは、作業開始です。

ギアを1速かバックに入れ、サイドブレーキを強めに引いておき、ジャッキアップしたらウマをかけます。タイヤを外して、ハブのセンター部についているコッターピン(割りピン)を外します。

リアをジャッキアップしてウマをかける

リアのコッターピン

36mmのソケットにスピンナーハンドルをつけ、さらに鉄パイプなどで延長し、ハブを固定しているセンターナットを緩めます。フロントと違い、リアのセンターナットはむき出しになっているので、固着している車両が多いと思います。CRCを吹き付けて、数分置いておくこと推奨。ここでワイヤーブラシを使い、ボルト部をキレイにしておくと、ナット外しが少し楽になるかも。

スピンナーハンドルを鉄パイプで延長

外したセンターナットとワッシャ

センターナットが外せたら、サイドブレーキを下ろし、ブレーキキャリパーを外しにかかります。14mmのボルト2本で裏側から固定されているので外し、ブレーキホースやサイドブレーキのワイヤーを傷をつけないように気を付けて、適当な場所にキャリパーをひっかけておきます。

ブレーキキャリパーのボルト位置

キャリパーの次に、ブラケットを外します。こちらは17mmのボルト2本で裏側から固定されています。

ブラケットのボルト位置

外したブラケット

ブラケットが外れたら、ブレーキローターを外します。そのまま手前に引っ張れば外れるはずですが、固着していることが多く、すんなりと外れないので、サービスホールと呼ばれる穴にボルトをねじ込んで外します。

ブレーキローターを外す

2本を均等に締め込んでいきましょう。

ブレーキローターが外れたら、36mmのセンターナットをナットの半分だけネジ山がかかるように付け直し、ハンマーなどでナットを軽く叩きます。ドライブシャフト(ボルト部分)は絶対叩いてはいけませんよ!

ナット部分を叩いていると、ドライブシャフトの固着が外れて、2~3cmくらい奥にスライドするようになります。ドライブシャフトは外側に押し出す力が働いているので、手で押し込んでも、手を離すと元に戻ります。押し込まれたまま固定される、という訳ではないので、固着していると思い込んで叩きすぎないように気を付けてください。

普通は軽く叩くだけで固着が取れると思いますが、今回はかなり強力に固着しているようで、金属ハンマーで強めに叩いてもびくともしませんでした。

あまり叩きすぎて、ドライブシャフト側のネジ山が潰れてしまうと取り返しがつかないことになるので、この日は一旦作業を中断して元に戻し、ハブプーラーを購入することにしました。



後日、ハブプーラーが届いたので、再び最初から作業を始めます。

ハブプーラーは、写真のように2箇所をホイールナットで固定し、真ん中のシャフト部分をねじ込んでいくと、ドライブシャフトが押されて固着が外れる、という仕組みです。ホイールナットは手締めで十分です。

ハブプーラーでドライブシャフトを押し込む

ハンマーではびくともしなかったドライブシャフトでしたが、ハブプーラーを使ったらあっという間に固着が外れ、奥へスライドできるようになりました。やはり専用のツールがあると楽になりますね。

奥にスライドできるようになったら、そのままハブプーラーで押し込んでおき、今度はハブを裏側から固定している19mmのボルト4本を外します。

ハブを固定しているボルトを外す

これが非常に外しにくく、力も入りにくいので苦労しますが、ドライブシャフトの凹み部分をうまく使うことで少し作業しやすくなります。自分はウマの高さをめいっぱい上げ、19mmのソケット+10cmほどのエクステンション(延長バー)+スピンナーハンドル+鉄パイプで、車両の下に潜り込んで外しました。

もしくは、アッパーアーム・トラクションロッド・トーロッド(いずれも19mmのボルト&ナット)を外して作業すると、少し楽になるかもしれません。

または、ドライブシャフトを抜いて作業している記事を良く見かけますので、抜いてしまってもいいかも。急がば回れ、ですね。

ハブを固定しているボルトを外したところ

さて、ハブを固定している19mmのボルト4本が外せたら、ハブプーラーを外し、タイヤを取り付けます。軽くナットを締める程度でOK。取り付けたらタイヤ部分を蹴ります。キックです。ひたすら蹴るのです!

タイヤを取り付けて蹴る!

そのうちハブの固着が外れますので、ホイールごと引っ張って外します。バックプレートも外れます。ホイールごと外れて落ちる可能性がありますので、ケガに注意!

…という感じでハブを外すのですが、今回は、ついでにナックルとロアアームも交換するので、アッパーアーム・トラクションロッド・トーロッド・ロアアーム・車高調全てを外し、ナックル&ロアアームごと外してしまいます。

ロアアームを外す場合、奥のボルト&ナット2組は19mm、アームの真ん中あたりのナットは12mmで外します。12mmのナットは、そのままだとボルト部も一緒に回ってしまうので、ボルトの中間あたりにある10mmの六角部分にスパナを入れて押さえる必要があります。

ナックルごと外すので、ナックルと接続しているブッシュ部は外しません。

ロアアームを外すボルトやネジの場所

ナックルとロアアームを取り外したら、今のうちにドライブシャフトのスプライン部分を綺麗にしておきましょう。長年の汚れや錆があると思いますので、ワイヤーブラシなどでキレイにしておき、最後にパーツクリーナーで汚れをキレイに落とします。

ドライブシャフトのスプラインを掃除

それでは、パーツを取り付けていきます。まずはNISMOのロアアームから。

NISMOのロアアーム

ここは1G締めする必要がなかったような気がしますが、念のためジャッキで持ち上げて、水平くらいの位置で締めておきます。締め付けトルクは78~98Nm。

ロアアームを1G状態で本締め

続いて、新しいナックルを取り付けます。純正ナックルに鉄板が溶接された強化版です。

純正を強化したリア用ナックル

アッパーアーム・トラクションロッド・トーロッド・ロアアーム・車高調を接続し、それぞれボルトやナットで固定します。一旦仮止めしておき、ジャッキなどで1G状態をつくり本締めします。

締め付けトルクは、アッパーアーム・トラクションロッド・トーロッドの19mmボルト&ナットは78~98Nm。ナックルとロアアーム接続部の22mmナットは71~86Nmで締めた後、コッターピンを忘れずに。車高調の下側の17mmナットは88~107Nmです。

強化ナックルを取り付けたところ

ドライブシャフトのスプライン部分に高速ベアリング用のグリスをたっぷり塗布し、いよいよ5穴ハブを取り付けます。今回用意したS15用の5穴ハブはこんな感じのもの。

S15用リア5穴ハブ

ハブとナックルの間にバックプレートを忘れすに挟み(これを付け忘れると車検に通らないらしい)、裏側から19mmのボルト4本で固定します。1本だけを一気に締めたりせず、4本均等に。締め付けトルクは78~98Nm。

バックプレートを忘れずに

5穴ハブを取り付けたところ

そうそう、ハブを裏から固定するための4本のボルトは、新品にしてみました。

ドライブシャフトにはワッシャを通して、センターナットを締め込んでおきます。この時点では仮止めでOK。

購入しておいた5穴のブレーキローター(S15用など)を取り付け、ブレーキブラケット・キャリパーを取り付けます。ここの締め付けトルクは38~52Nm。

センターナットを仮止めし、ブレーキローターを取り付け

ブレーキの取り付けができたら、サイドブレーキを目いっぱい引いておき、センターナットをトルク300Nmで締め込みます。締め込んだ後は、インシュレーター、ギザギザカバーの順で入れ、新品のコッターピンをお忘れなく。

インシュレーターとギザギザカバーは元々ついていなかったのですが、この機会に日産純正部品で購入しておいたので、取り付けておきます。

センターナット本締め、カバー等取り付け

あとは5穴ホイールを取り付ければ、片側の作業が完了です。下の写真は降ろした後ですが、JZX100で一時期使用していたSA3Rが再び日の目を見る時がきました!久しぶりすぎて、空気圧なんと0でした!(笑)

18インチのSA3Rを履かせてみた

ここまでの作業を左右両方行ったら、ウマを外してジャッキを下ろし、低速での走行確認。まずは10km/h程度のゆっくりした速度から、少しずつ速度域を上げながらブレーキの効きを確認しておきましょう。ローターが新品だった場合は特に念入りに。ローターとパッドのアタリができるまでは、ブレーキが効きにくいので注意が必要です。

ガタや異音がなければ、リアの5穴化作業は完了です。

さいごに

リアの5穴化は、用意するパーツが少ないですが作業が大変です。フロントは左右で1時間ほどあれば作業が終わりますが、リアは外しにくいボルトや固着のおかげで、かなり時間がかかると思います。

今回はナックルとロアアームも一緒に交換しましたが、とにかく固着がひどい車両だったので、もしかしたらハブだけを交換するより楽だったかもしれません。それでも4時間程かかりました。

しかし、これで5穴ホイールが使えるようになったので、ホイールの選択肢がグンと増えます。JZX90/100やER34で使っていた様々なホイールが、また日の目を見ることになりそうで嬉しい限りです。

180SXに入れば、ですが(笑)

ということで、リアの5穴化作業でした。

命に関わる重要部品の交換ですので、ボルトやナット類の締め込みトルクは規定値を守り、取り付け確認や作業後の確認も念入りに行いましょう。5穴化までの手順を紹介しましたが、作業は自己責任で行い、少しでも不安がある方はショップや整備工場などプロにお願いした方がいいです。

ちなみに、180SXをはじめS13系のリアに流用できる他車種の5穴ハブは、某オークションでたくさん出品されていて、価格もピンキリです。自分はできるだけキレイなものを、と思って、ゆっくりじっくり探した結果、納得できるハブを落札できました。

フロントと違い、リアの5穴ハブはS14K'sやS15の純正流用でポン付けできるので、社外品の新品より、できるだけ純正で程度の良さそうな中古品を探した方がいいかもしれません。

今回購入したもの

今回購入した日産純正部品

プロフェッサーオートサービス製 補強・強化リアナックルSPL

日産純正部品の品番一覧

5穴化する際に必要な、もしくは必要になるかもしれない日産純正部品のうち、調べてわかった品番を以下にまとめておきます。Amazonで取り扱いのある品番については、品番をクリックすることでAmazonの購入ページへ飛べますので、ネット通販で購入する際はご利用ください。業務用モノタロウが使える方は、モノタロウの方が在庫もあり、安価に購入できるのでおすすめです。

43202-85F00:S15用5穴リアハブ(ハブのみ)
43206-74F00:S15用5穴ブレーキローター
00921-5402A:リア用コッターピン
43263-35F00:キャップアジャスティング(ギザギザのキャップ)
40268-01E00:ハブシール(スポンジのインシュレーター)
08911-6241A:リアハブ固定用36mmナット
40037-01E00:リアナット内側用ワッシャー
43083-35F6C:リアナックルとハブ固定用ボルト(廃番につき代替品/旧品番43083-35F00)
08911-6441A:リアナックルとロアアーム固定用ナット
08921-3202A:リアナックルとロワアーム接続用コッターピン

2023年6月7日追記 車検NG

冒頭でも書きましたが、いつもお願いしている車検場では、180SXの5穴化は改造申請届を出して公認を取らないと車検NGになりました。前回の車検は問題なく通ったのに、という話をしたら、2023年4月から厳しくなったそうです。

自分の場合、リア5穴ハブはS15純正品を流用していますが、たとえ純正品であろうと、型式の違う車両からの流用は強度検討書が必要とのこと。もちろん、社外ハブを使用した場合でも同様のようです。

また、車検対応で記載変更不要のNISMOロアアームも、純正に鉄板を溶接して強化したプロフェッサーオートサービスの強化リアナックルも、全て個別に強度検討書が必要で、全てをひっくるめて改造申請届を出して公認を取る必要がある、と言われました。

ちなみにリアナックルは塗装もされているのですが、これについては、仮に純正品を塗装しただけだとしても、「それが180SXと同じ型式の純正品だということが判別できるか、または強度検討書の提示がないとNG」だそうです。

ほとんど言いがかりに近いようにも感じますが、車検場としては、後々で何か問題になると困る、ということなのでしょうか。

となると、時間と労力、お金をかけて強度試験を行って公認を取るか、諦めて4穴に戻すか、それとも5穴でも問題なく車検がクリアできる車検場を探すのか。

地域や場所、担当官などによっても解釈が違う可能性がありますので、一応「実際に車検NGになった事例あり」ということだけ追記しておこうと思います。

2023年11月20日追記 4穴戻し

その後、4穴に戻すことにしました。4穴戻しの記事はこちらから。

[RPS13] 180SXの4穴戻し!リアハブを純正4穴ハブに戻してみた!
いつも車検をお願いしている車検場で、180SXの5穴化は公認を取らないと車検NG、と言われてしまった、高井優希です。 その後もよく「そんなことはありえないでしょ!」と言われるのですが、でも、現実問題、ダメと言われてしまったのです。どうしても...
初稿:2020年5月20日

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