この年齢になって、DIYの幅をどんどん広げている、高井優希です。
ついに、ドア交換にまで手を出してしまいました。
3代目の180SXでは、買った時から、運転席側ドアがシザーズドアと呼ばれる跳ね上げ式のドアになっていたのですが、建て付けが悪いのか、ドアが開かなくなることや閉まらなくなること、カギが開かなくなることや閉まらなくなること(これはドアロックアクチュエーターのせいかも?)、そして45度以上横に開かない、などの不満があったので、思い切ってドアごと交換することにしたのです。
ドアは某オークションで落札
ドア交換は、いつも整備をお願いしているクルマ屋でお願いしようと思っていました。しかし、某オークションで程度のよさそうな中期型のドアを見つけてしまったので、自分でやってみよう、という気持ちがフツフツと。
結局、だれとも競ることなく15,000円でゲット。個人宅向け配送+保険付きのため、送料は10,000円。個人宅への大型配送なので、送料が高いのは仕方なし。
落札から3日ほどして届きました。
DIYでのドア交換
180SXのドアを交換するには、まずフェンダーを外す必要があります。が、フェンダーを外すにはバンパーとサイドステップを外す必要があるので、作業範囲は結構広いです。
とは言え、今回は運転席側ドアだけの交換なので、フェンダーも運転席側を外すだけ。ということで、バンパーは完全に外してしまわず、ある程度のネジを外してずらすだけでもいけました。
ちなみに、URASのバンパーと、URASのフェンダー、そしてURASのサイドステップがついている車両なので、ノーマル車とはネジ等の固定位置に違いがあるかもしれません。
作業前にやっておくこと
交換するドアの窓を全開にしておきましょう。外してからでは、窓を収納するのは困難です。
交換するドアのアウターハンドルを外し、新しいドアに移植しておきましょう。ドアの色が違う場合は、キーシリンダーだけでもOKです。これを移植しておかないと、今使っているカギでドアロックの開閉ができなくなります。付け外し手順は後述。
パワーウィンドウスイッチも移植する場合、車両が中期型でドアが後期型、もしくはその逆の場合、そのまま使うことができません。変換ハーネスを用意しておくか、自分で配線を組み換える必要があります。中期配線→後期スイッチの組み換え手順は後述。
キーレスを使っている場合は、キーレス用の配線を移植する必要があります。今回は移植しなかったため、作業手順はありません。
スピーカーを移植する場合は、あらかじめ付け替えておくと楽です。
フロントバンパーを外すには
前述のとおり、完全には外さないのですが、いくつか固定されているネジを外していく必要があります。
ボンネットを開けて、フロント側が左右2箇所ずつ10mmのネジ。
サイドに、フェンダーと固定されている10mmのナットが5つ。これは、タイヤハウスの内貼りをずらし、ロングアダプターをつけたラチェットなどでフェンダーの内側から外す必要があります。
もうひとつ、URASバンパーなので、タイヤハウス側にプラスネジが1つ。
これらを外し、バンパーを持ち上げるようにしてフロント側にずらせば、とりあえずフェンダーを外せるだけのスペースが確保できます。
サイドステップを外すには
車両によって取り付け方に違いがありますが、ほとんどの車両は、前後タイヤハウスで2~3箇所ずつ、ドアを開けたステップの部分で3~4箇所くらい、ネジで固定していると思います。
完全に外さなくてもフェンダーは外せますが、無理に力をいれて割ってしまってもいけないので、完全に外してしまうことを推奨します。
フェンダーを外すには
続いてフェンダー外しです。
フロント側、バンパーに隠れてプラスネジで1箇所。
ボンネットを開けて、10mmネジが3箇所。
ドアを開けて、隙間から10mmネジが1箇所。
フェンダーのタイヤハウス側から、ロングアダプターをつけたラチェットなどで、10mmネジが1箇所。写真はタイヤハウスからリア側を写しています。
下回りの、ジャッキアップポイント近くに10mmネジが2箇所。
これらを外せば、フェンダーが外れます。純正フェンダーの場合は、さらにタイヤハウスの内貼りを固定しているピンを数箇所、外す必要があるかも。
ドアを外すには
さて、いよいよ本題のドア外しです。
ドアはとても重いので、ひとりで作業するときは落とさないように気を付けましょう。
通常はドアを開けた状態でネジ類を外していくと思いますが、自分はドアキャッチにひっかけた状態(半ドア状態)で外すことにしました。それなら一人でも作業できますし。
ということで、半ドア状態にしたまま、ドアのヒンジ部分を外します。12mmのネジ4本です。
普通のドアの場合、さらにドアストッパー(上下ヒンジの中間あたりにある、ドアを開けたときに固定されるようにするためのパーツ)を外す必要があります。シザーズドアは、そもそもドアストッパーがないので、この作業は行いません。
ヒンジ部分のネジを全て外すと、ドアが落ちます。片手でヒンジ側を支えながら、もう片方の手でドアハンドルを操作してドアを開け、そのままゆっくり下に降ろせば、ドアが外せます。
かなりの重量なので、ひとりで持つ自信がなければ、素直にお手伝いをお願いした方がいいです。というか、お手伝い手配を強く推奨。
ドアをつけるには
ドアをつけるときは、お手伝いをお願いしましょう。一人では、ドアの位置合わせが非常に困難です。
外す時と同じように、まずドアキャッチに半ドア状態で固定し、ヒンジ部分に4本のネジを仮固定します。ここではまだ締め付けてはいけません。
続いて、ドアを開けて、もう一人のお手伝いにドアの後ろ側を持ち上げてもらい、ドアキャッチの位置合わせをします。ドアキャッチが、ドアの切れ込みのちょうど真ん中になる位置でがんばって位置固定してもらい、素早くヒンジ部分のネジ4本を本締めしましょう。
本締めした後、ドアキャッチ部分に干渉がないか確認し、どこにも干渉していなければ取り付けOKです。ドアストッパーを固定すれば、ドアの取り付け完了です。
ちなみに、ドアストッパーを固定するためのピンが無かったので、太さが5.0mm位、長さ5cmのビスで代用しました。太さはピッタリで、長さはちょっと長すぎますが、特に干渉しないのでOK。逆にこれだけ長めだと、抜ける心配がなくていいかも。
あとは、外した手順を逆に辿るように、フェンダー、サイドステップ、バンパーの順に取り付けて、一連の作業が完了します。
アウターハンドルの付け替え
ドアごと交換してしまうと、そのままではカギが使えなくなってしまいますので、キーシリンダーの移植が必要になります。が、そこまで取り外すのも面倒なので、アウターハンドルごと交換してしまいましょう。
ドアの内貼り外し
まずはドアの内貼りを外しますが、今回はドアの交換と一緒に作業しているので、すでに内貼りは外れています。
一応、内貼りの外し方。
写真の赤矢印(ドアを閉めるときに手を掛ける部分の中)にプラスネジで1箇所固定されているので外します。
緑矢印は、プラスチックのフタがついたプラスネジで留まっているので、外します。
あとは青矢印のあたりに押し込みピンがあり、押し込まれて留まっているので、内貼りごと引っ張れば外れます。
一通り外れたら、内貼り全体を持ち上げるようにずらせば、外すことができます。
アウターハンドルの取り外し
新旧両方のドアから、アウターハンドルを取り外し、入れ替えます。
内貼りを外したドア内側は防水ビニールで覆われているので、向かって右上から剥がします。黒いベタベタした糊のようなもので貼りついているだけなので、そのまま剥がしてしまって大丈夫です。
が、この黒い糊のようなもの、肌や衣服につくとなかなか取れないので、作業中は触らないように気を付けましょう。
アウターハンドルのナットを外すため、写真の矢印部分の黒い丸いカバーを外します。両面テープのようなもので付いているだけなので、簡単に外せます。
アウターハンドルの裏側から、10mmナットを2つ外します。向かって右側は、黒い丸いカバーを外した穴からロングソケットのラチェットなどで。
向かって左側のナットは、四角く広く開いているところから手を突っ込んで。
ナットが外れたら、ドアを開けるときのロッドと、ドアロックするときのロッドを外します。まずはドアを開けるときのロッドから。
写真の矢印のように、抜け防止になっている部分を上にずらし、ロッドを手前に引っ張ると抜けます。
続いてドアロック用のロッドを外します。
写真の矢印のように、抜け防止になっている緑色のフックを左側に外し、ロッドを手前に引っ張ると抜けます。
あとは、ドアの外側からアウターハンドルを上に持ち上げるようにして外します。
アウターハンドルの取り付け
取り付け手順は、取り外し手順を逆に辿って行けばOKです。作業スペースがあまりないため、ロッドの取り付けがちょっと大変かもしれません。取り外す前の抜け防止パーツの位置関係を覚えておけば、片手で手さぐりでもきっと大丈夫!
10mmナットを取り付けるときは、ドアの外側からアウターハンドルを押さえながらの方が、作業しやすいかもしれません。自分は養生テープで仮固定しておいて作業しました。
パワーウィンドウスイッチの配線組み換え
今回、新しいドアが中期型のものでしたが、パワーウィンドウスイッチは付属していなかったので、中期型ドアに後期型スイッチを取り付けるために配線の組み換えが必要でした。
とは言っても、配線の組み換えはさほど大変ではないので、作業ついでにサクッと済ませてしまいましょう。
スイッチの違い
中期型までのパワーウィンドウスイッチはシーソー式(フロント側に倒すと開いて、リア側に倒すと閉まる)ですが、後期型ではプッシュ・プル式(下に押し込むと開いて、上に引っ張ると閉まる)になっています。
そして、中期型まではパワーアンプが別添えになっていましたが、後期ではスイッチに内蔵されています。
その関係もあって、コネクタの数と形状が変更になっているのです。
配線を組み替える
後期型スイッチのコネクタを見てみると、黒、青、黒白、赤白、緑、赤黒の6本のケーブルが刺さっています。
一方、中期型までのスイッチのコネクタは、太い線が黒、赤白、黒白、赤黒、そして細い線が何本か。パワーアンプには、太い線が青、緑、そして細い線が何本か。
ここでピンと来る方もいると思いますが、後期型スイッチで必要なのは、中期型のケーブルのうち、太いケーブル6本だけ。色も同じなので、そのまま後期型コネクタにつなぎ変えてあげればいいのです。
パワーアンプ側の青と緑を切断。
中期型スイッチ側の黒、白黒、赤白、赤黒を切断。
ということで、中期型の配線をぶった切って後期型コネクタへ。わざわざ2芯のコネクタで接続しているのは、こだわりでも何でもなく、ただギボシ端子のストックが無かったから。
不要な配線やパワーアンプは、そのまま残しておいてもいいですし、撤去してしまっても大丈夫。もし配線を残す場合は、念のため絶縁しておきましょう。
さいごに
バンパー外しは、ER34やJZX100などで経験がありましたが、ドア交換どころか、フェンダーを外すのも自身初の試み。
正直なところ、DIYでのドア交換は、非常に辛いと思いました。狭い場所のネジの付け外しなど、作業性の悪さがダントツで大変。そして、ドアが思っていた以上に重いこと。こんな重いものが、ヒンジ2個とネジ4本だけで固定されていることに驚きです。
夕方から作業を始めたドア交換は、新しいドアに交換し、とりあえず施錠できるところまで作業したところで、約3時間かかりました。日が落ちて真っ暗になってしまったので、残作業は次の休日に行い、トータルで4時間ほどの作業となりました。
あとは、不要になったドアをどうやって処分しようか。シザーズドア化するためのパーツは、某オークションに流せば買い手がつくかな~。
結局、サイドステップが大きいため若干ドアに干渉していて、ドアの閉まりが悪いのは完全には改善せず。でも、開閉できなくなる状態にはならないので、交換した甲斐はあったんだと思います。
いや~、何だか達成感がいつも以上だけど、しんどかった~(笑)
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